判断の立場や根拠(どうして〜と考えるのか?)の表現に「〜からすると」と「〜からして」の文法があります。とても似ている文法ですが、判断の根拠の広さが違います。まずは、意味を確認しましょう。
〜からすると=判断の立場(どの立場で〜と考えるのか?)、判断の根拠(どうして〜と考えるのか?)
〜からして=判断の根拠の例示(どうして〜と考えるのか?例えば…だから)
です。…あまりよくわからないですね。例文をみましょう。
1)先生からすると、学生が授業中に居眠りするのは悲しいことですよね。
→判断=学生が授業中に居眠りするのは悲しい
判断の立場=先生
2)国民からすると、増税は反対するはずです。
→判断=増税は反対
判断の立場=国民
3)部屋の電気が消えていることからすると、彼は出かけているんだろう。
→判断=彼は出かけている
判断の根拠=部屋の電気が消えていること
4)社長の表情からして、会社の経営がうまく行っていないんだと思う。
→判断=会社の経営がうまく行っていない
判断の根拠=社長の表情(それ以外にも社長の話し方、オーラ、会社の雰囲気も)
5)このラーメンは色からして辛そうだ。
→判断=ラーメンは辛そう
判断の根拠=ラーメンの色(それ以外にも、他の客の表情、匂いも)
どうでしょうか。「からして」には判断の根拠が他にもあることを暗示(はっきり言わないけど示す)しています。そういう意味で、判断の根拠が広い(たくさんある)ということです。
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