助詞の「で」「を」「に」のはなし

2021/04/18

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今回も助詞のお話です。



今回は場所の名詞と一緒に使う「で」「に」「を」について説明します。まず、下の例文を見てください。



1)本は机の上あります。

2)公園散歩します。

3)スーパー買い物をします。


上の例文は、全て助詞の前の名詞は「机の上」「公園」「スーパー」と場所です。ですが、助詞はそれぞれ違います。



助詞は、後ろの動詞に注目してください。


岡田・奥田(2015)によると、

「に」…静的目標

「を」…動的目標

「で」…その動作の行われる場所または時、作用の方向、材料、原因、理由など



さっきの例文と一緒に見てみましょう。


1)本は机の上あります。

 →後ろの動詞は「あります」という存在をあらわします。存在するだけなので、「あります」に動きはありません。



2)公園散歩します。

 →後ろの動詞は「散歩します」ですね。散歩するという動詞には動きがあります。足や腕が動いています。そして、広い公園の中を西から東、北から南へ移動しています。



3)スーパー買い物をします。

 →後ろの動詞は「買い物をする」です。買い物という動作が行われる場所をあらわしています。



分かりましたか?では、下の文の( )に入る助詞はなんでしょうか?


4)友だちと図書館( )勉強をする予定です。

5)友だちは教室( )いると思う。

6)友だちはヨーロッパ( )旅行するそうです。




どうですか?答えはそれぞれ、


4)友だちと図書館()勉強をする予定です。

5)友だちは教室()いると思う。

6)友だちはヨーロッパ()旅行するそうです。


です。


4)「勉強する」という動作を行う場所(=図書館)

5)「いる」=存在する(います)という文で、動きはありません。

6)「旅行する」という場所の移動を含めた動きがあります。




いかがでしょうか?助詞について少し分かるようになりましたか?

質問があればコメントに〜!




【参考文献】

  岡田美穂・奥田俊博「場所を表す名詞に下接する格助詞「に」「で」「を」について-日本語教育の観点に基づく先行研究の整理と課題-」(2015)九共大紀要 第5巻第2号


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