今回も助詞のお話です。
今回は場所の名詞と一緒に使う「で」「に」「を」について説明します。まず、下の例文を見てください。
1)本は机の上にあります。
2)公園を散歩します。
3)スーパーで買い物をします。
上の例文は、全て助詞の前の名詞は「机の上」「公園」「スーパー」と場所です。ですが、助詞はそれぞれ違います。
助詞は、後ろの動詞に注目してください。
岡田・奥田(2015)によると、
「に」…静的目標
「を」…動的目標
「で」…その動作の行われる場所または時、作用の方向、材料、原因、理由など
さっきの例文と一緒に見てみましょう。
1)本は机の上にあります。
→後ろの動詞は「あります」という存在をあらわします。存在するだけなので、「あります」に動きはありません。
2)公園を散歩します。
→後ろの動詞は「散歩します」ですね。散歩するという動詞には動きがあります。足や腕が動いています。そして、広い公園の中を西から東、北から南へ移動しています。
3)スーパーで買い物をします。
→後ろの動詞は「買い物をする」です。買い物という動作が行われる場所をあらわしています。
分かりましたか?では、下の文の( )に入る助詞はなんでしょうか?
4)友だちと図書館( )勉強をする予定です。
5)友だちは教室( )いると思う。
6)友だちはヨーロッパ( )旅行するそうです。
どうですか?答えはそれぞれ、
4)友だちと図書館(で)勉強をする予定です。
5)友だちは教室(に)いると思う。
6)友だちはヨーロッパ(を)旅行するそうです。
です。
4)「勉強する」という動作を行う場所(=図書館)
5)「いる」=存在する(います)という文で、動きはありません。
6)「旅行する」という場所の移動を含めた動きがあります。
いかがでしょうか?助詞について少し分かるようになりましたか?
質問があればコメントに〜!
【参考文献】
岡田美穂・奥田俊博「場所を表す名詞に下接する格助詞「に」「で」「を」について-日本語教育の観点に基づく先行研究の整理と課題-」(2015)九共大紀要 第5巻第2号
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