今日は質問があったんですが、「だらけ」「まみれ」「ずくめ」の違いを説明します。どれも名詞と一緒に使い、「〜多い」「たくさん〜がある」と言う意味ですね。それぞれ違いを見ていきましょう。
〜だらけ:嫌なものが全体についている、たくさんある
〜まみれ:液体(泥、血など)や粉(ほこり、砂など)が裏表全体にわたってたくさんついている
〜ずくめ:存在するもの全て〜、〜ばかり続いている
という特徴があります。まとめると、一緒に使う名詞が違うということです。では、例文を一緒に見てみましょう。
1 子どもが公園で遊んで、全身{O泥だらけ/O泥まみれ/X泥ずくめ}で帰ってきた。
→泥(どろ)という液状のもので、嫌なものが全身についている。「ずくめ」が使えない理由は、体にあるもの全て泥にはならないからです。人間ですから、手とか髪がついていますね。
2 子どもが公園で遊んで帰ってきたので、家の中が{O砂だらけ/X砂まみれ}になった。
→泥(どろ)という液状のもので、嫌なものが家の中にたくさんある。「まみれ」が使えない理由は、家の中が全体が砂という状況は考えられないからです。
3 うちの猫は{O傷だらけ/X傷まみれ}で帰ってきました。
→猫の体に傷がたくさんある。「まみれ」が使えない理由は、傷は液体、粉ではないからです。
4 家族が結婚したり、宝くじに当たったり今年は良いこと{Xだらけ/Xまみれ/Oずくめ}で嬉しいです。
→良いことが続いている。「だらけ」「まみれ」が使えない理由は、悪いことではないし、液体でも粉でもないからです。
最後に、「だらけ」と「まみれ」のニュアンスの違いを説明します。
公園で遊んで泥だらけ=体にたくさん泥がついている。でもお腹だけ、足だけです。
公園で遊んで泥まみれ=泥の中に入って、目と口以外の全身に泥がついている。
いかがでしょうか。だらけとまみれのニュアンスの違いを分かっていただけましたか?質問も受け付けています。コメント欄に書いてください。
【参考資料】
『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』白川博之監修、スリーエーネットワーク
0 件のコメント:
コメントを投稿